leeuw14’s diary

思考は現実

コアスタビリティ・コアモビリティを考える

まいど

トレーナーの山崎です

 

腹圧をかけるためには腰部を360°圧をかけないといけないと言われます。

所謂、腹横筋に対してエキセントリックな刺激を入れたいわけですが、

意識をしたことない人にとって、腰背部にまで圧をかけれるのは容易ではありません。

 

まず、腹圧を高めるために重要なものは

・横隔膜の収縮

・腹横筋の収縮

・骨盤底筋群の収縮

が必要になります。

 

ドラム缶をイメージするとわかりやすいかもしれませんが、

上蓋が横隔膜、側面が腹横筋、底面が骨盤底筋群になります。

この中に圧をかけたいのですが、

圧をかける方法としては、

ドラム缶の中の容積を増やすか、周りから圧をかけるかのどちらかになります。

まず、周りから圧をかける方法としては、

筋肉をコンセントリックに収縮させて圧をかける方法があります。

おそらくドローインという方法がこれに近いんじゃないでしょうか。

次に、内圧を高めて、周囲の筋をエキセントリックに収縮させる方法があります。

内圧を高めるためには、ピストンのように圧をかける筋が必要になります。

上記の3つの筋で可動域のある筋は横隔膜になります。

横隔膜自体は筋出力はあまり出ませんが、

空気を取り込むことによって胸腔内圧を高めることができます。

その胸腔内圧を横隔膜がピストンのように腹腔内に圧をかけることで

腹横筋や骨盤底筋群はエキセントリックに働きます。

この際、腹横筋の筋力だけでは耐えられないと思うので、腹斜筋も動員されているのではないでしょうか。

 

コアを働かせる目的を考えた時に、このような腹圧のかけ方はよく議論になるますが、

違いとしては、細いコアなのか、太いコアなのかの違いではないでしょうか。

体幹部の稼働(モビリティ優先)を求められるのであれば、細いほうがいいし、

体幹部はどっしりとあまり動かない(スタビリティ優先)ほうがいいのであれば、太いほうが安定する。

競技特性によってどちらが優位かはもちろんあると思いますし、

使い分けができることはパフォーマンスアップにとっては重要です。

 

そこで、どちらを優先的に獲得すればいいかというと、

やはりスタビリティを優先的に技術取得したほうがいいのではないでしょうか。

そのためには横隔膜の動きの獲得は必須です。

所謂、ZoA(Zone of Apposition)を獲得することは、ピストンを持ち上げる作業であり、

このスペースがあればエキセントリック収縮の可動域を作るのではないでしょうか。

そして、腹式呼吸をすることによって、横隔膜を引き下げ腹腔に圧をかけることができます。

そして、腹部に360°圧をかけるためには、

骨盤前傾では圧が前方に逃げやすいため、意図的に骨盤後傾位で横隔膜を引き下げることにより腰背部への圧力を感じやすくなります。

 

まずはこの感覚を養うことが、コアの働きを上達するためのプロセスになると思います。