感覚入力ビジネス
まいど
トレーナーの山崎です。
フィットネスではトランポリンを利用したエクササイズプログラムが流行っています。
また、最近は空中でやるヨガなども流行っていたりと、新しいプログラムが流行っています。
何が新しいかというと、今までのプログラムとは感覚の入力の仕方が少し違うということです。
人間は動いているときに五感と平行感覚、固有覚をフル活用しています。
五感とは、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚
平行感覚とは三半規管で感じ取る自分の位置感覚のことで、前後、左右、回旋といった頭の位置や傾き、加速度を感じ取っています。
固有覚とは筋肉や関節で感じとっている力の加わり具合や角度、筋腱の長さなどの刺激を感じ取っています。有名なのは筋紡錘やゴルジ腱器官ですね。
これらの情報収集器官がそれぞれ脳に刺激を送り、脳で処理をしてその時々で適切な動きを行なっているんですね。
しかし、日常生活ではこれらの刺激がどんどん少なくなってきます。
また、動物の場合、感覚入力が行われると脳が反応し、刺激に対して強化されていきますが、刺激が入らないと脳のその部位は衰えていきます。
しかし、脳自体は刺激を欲します。
それは、刺激という情報が不足すると安全が確認できないからではないでしょうか。
情報が不足すると必要以上に身構えないといけません。
以前、Youtubeで戦闘機パイロットの養成のドキュメンタリーを見ていたのですが、
訓練の中で、夜の飛行を想定しコックピット内の窓を遮蔽し外部の情報が入らない状態で、内部の計器の情報だけで飛行するという訓練を行なっていました。
計器が絶対に正しいということが前提ですが、その情報だけに頼るというのは自分がどこを飛行しているのか視覚からの情報がないので不安でしかないでしょう。
つまり、人は感覚入力が多い方が安心しやすいので、感覚刺激を欲しがっているのではないでしょうか。
そのように考えると、トランポリンで上下に飛ぶことや、
空中ヨガで逆さまになることは普段入力されない刺激が入るので、本能レベルで居心地がいいのでしょう。
しかし、大脳が発達した人間では大脳新皮質で安全を理解しようとするので、
そこに気づかないのではないでしょうか。
やってみないとわからないのギャップはここにあると思います。
やってみたら意外と楽しかった。気持ちよかったは刺激が足りていないんだなと思います。
人間は生まれながらにして脳が刺激を欲しがっており、
それは自分の存在を確認するために行なっているのではないでしょうか。
しばらくすると慣れて飽きてしまうと思うのですが、
このような感覚入力ビジネスはなかなか面白いと思うのです。
まだフィットネスで手つかずのところは触覚+運動ではないでしょうか。