競技力を上げるためにはその競技をやるしかない
まいど
トレーナーの山崎です
よく、サッカーなどでは
「体感が大事だ、体感トレーニングをしよう」や、
「フィジカルトレーニングだ」などと言いますが、
いくらやってもサッカーは上手くなりません。
まず前提として、それらを否定しているわけではないのではじめに断っておきます。
しかし、なぜやっても競技力につながらないのでしょうか?
そこを追求しないと、競技指導者の中にもゴリゴリの筋トレ否定派や真新しい小手先のトレーニングに飛びつく競技指導者が増えるのではないでしょうか。
トレーナーとしては競技指導者にもっと運動学や生理学を学べと言いたいところですが、
簡単でないのも事実です。
トレーニング指導者側としては競技力の根底にある土台の部分を広げることで競技力に結びつけるというのが前提としてあるのですが、
土台の部分と競技に直結するスキルには大きな溝があります。
所謂、”トレーニング”と言われる部分には身体の器質的な変化を起こすことを目的としているのに対し、競技力の向上は時事刻々と変化する環境に対しての対応力などが求められます。
簡単に言ってしまうと、
いくら体を鍛えたところで、環境に対応できなければ邪魔になってしまいます。
しかも、その対応力はあらかじめ変化が分かっていないことが大半です。
競技のほとんどが即興でパフォーマンスをしないといけないのではないでしょうか。
あくまでもベースになるようなフィットネスのトレーニングは引き出しの数や量を増やすだけであって、競技でいかに最適な引き出しを開けるかは競技練習でしか上達しないのです。
そこを分かっているトレーニング指導者や競技指導者はどれだけいるのでしょうか?
なので、トレーニング指導者としては競技で起こるであろう即興をできる限り推察しないといけないし、そこを体現できるだけの技術も必要になってくると思います。
そう言った意味で、トレーナー自身の運動能力向上は質の良い指導には必須ではないでしょうか。