ヒトの進化から学ぶ本質
まいど
トレーナーの山崎です
生物学などの内容が書かれた本では”人”ではなく”ヒト”になっていることが多いと思います。
これは”人”を動物と捉えて考えていくので”ヒト”になると思うのですが、人間の根本を勉強していくときはまず”ヒト”を理解しないといけないと思いました。
こういう勉強は深掘りしていくときりがないのですが、、、
今日は図書館でたまたま気になった本を走り読みしていました。
人類の進化について書かれたもので、どのようにしてヒトは二足歩行に至ったかというのが書かれていました。
その中でも面白いと思った一文を
以下、引用です。
2本足で走るトカゲ走行中に腕を移動に使わなくすることで、脊柱のうねりを抑えて上半身を固定し、肺の換気メカニズムを改善しているようだ。哺乳類では走行中に胸郭を硬くしておくため、また別の解剖学的解決策が現れた。脊柱を胸椎領域と腰椎領域に分離する方法である。
そもそも
トカゲは普段4足で歩く動物です。
また、トカゲは肺の換気量や呼吸数を上げられないみたいです。
(ヒトなどの哺乳類は胸郭と横隔膜を動かすことで酸素流用を増やすことができる。また腰椎や下位胸椎が動きやすくなっているので胸郭を固定して下肢の動きと分離できる)
しかも、トカゲは歩くときに脊柱を波打たせて歩くので呼吸が歩行に影響されてしまいます。
なので4足で歩くと呼吸しにくい。
で、走るときにちょっとでも呼吸を楽に行うために前足を使わなければ脊柱がうねらなくなるので呼吸に影響しなくなるというわけみたいです。
なかなか合理的かつ斬新。笑
そもそも動物は食うか食われるかの世界。
逃げたり、追ったりで運動量を増やすために呼吸数を上げなきゃならないわけです。
しかし、呼吸しにくいのは問題ですよね。
そこで進化が必要になったわけです。
それぞれの動物の共通の課題は
”いかに運動機能と呼吸機能を分離するか”
であったのではないでしょうか。
鳥類は羽を休めると墜落してしまうので、常に酸素を送り込めるようなシステムになっているようです。
哺乳類では胸郭を硬くし固定することで呼吸を確保するようです。
それにより横隔膜や内臓を利用したピストンの動きができるようになり、呼吸を助けています。
トレーニング業界では呼吸がブームです。
しかし、最終的な本質は呼吸がうまくなることではなく
運動と呼吸を分離してコントロールすることが大事なのではないでしょうか。
息を止めないと力が出ない
自然界だと弱者ですよね。
ライオンに追われているウサギが息止めてますかね〜
もちろん、最大限のパワー発揮するために呼吸を止める方が理想的なのは承知の上で
まずは”ヒト”の本質として運動と呼吸の分離ではないのでしょうか。
苦しいときにこそ”呼吸”できてますかね?
- 作者: アーロン・G.フィラー,Aaron G. Filler,日向やよい
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/09/01
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姿勢分析が大雑把だと
プラスマイナス
自主的な”トレーニング”?
情報の取捨選択
まいど
トレーナーの山崎です
関東の方は8月らしくない天気が続いています。
梅雨みたいな天気で、体調崩す方もちらほら。
ダラダラに汗をかいている方が好きな僕にとっては今年の夏はスカされた感じです。
さて、最近読んだ本の感想文を
新しい分野の勉強をするときは
水平に広げていく方法と深掘りしていく方法があり、それらは限界なくできるというものです。
ネットサーフィンでは次から次へと興味が移り変わって
あれ、最初何調べてたんやっけ?ってなるのが水平方向への広げ方
筋肉ってなんで収縮するんかな、
ミオシンとアクチンが、、、
本当に滑り込んでんのかな、、、
と疑問を持って掘り下げていく方法とがあります。
正直この方法は知らない間にやっていました。
しかし、どちらも限界がないので、どこまで広げれば・掘り下げればいいのかなどは疑問でした。
しかし、完璧は存在しないので、
別の角度から比較できる範囲までで有限化しておけば十分ではないかとの新しい勉強の仕方を知ることができました。
かなり情報が氾濫している現代ですが、
つまり言い換えると比較できないような情報は”現状では”そんなに重要ではなく顔見知り程度でいいのではないでしょうか。
そう考えると少し情報の取捨選択がしやすくなります。
不必要な情報も多いのでできる限り”大事な情報”に触れていきたいと思います。
中国のトレーナーの資格
まいど
トレーナーの山崎です
今日は、たまーに行なっている同業者さんへの潜入捜査に行って来ました。
と言っても、施設見学させてもらっただけなんですが、、
今年オープンしたその施設は、トレーニング業界でも権威のある先生が携わっておられる施設で、そこのトレーナーさんもその先生監修の一定レベルを認定されたトレーナーさんで運営されていました。
ここまではよくある話で、似たような協会があるんだなと毎回思わされるのですが
そんな中、今日対応してくれた方が中国の方でした。
流暢な日本語で施設を紹介してくれ、プロフィールを見せながら自己紹介をしてくれました。
今回初めて知ったのですが、
中国には国家資格としてパーソナルトレーナーの資格があるそうです。
中国で猛勉強して日本に来たことを語ってくれました。
日本にはトレーナーの国家資格はありません。
近いものでいうと日本体育協会のアスレティックアスレティックトレーナーでしょう。
国家資格と聞くだけで、”おっ”と思ってしまうのですが、
一定のレベルを保証するもので、実力を証明するものではないんですね。
しかし、やはりブランド力はありますよね。
実力を証明するのは難しい業界ですので、サービスを受ける側の認知度や熟知度合いが重要になってくると思います。
そのために、正しい情報を発信していかないといけないと改めて感じます。
フィットネスクラブにおいてエクササイズのミスマッチを防ぐために
まいど
トレーナーの山崎です
フィットネスクラブでのミスマッチとは
お客さんが求めているもの(目的など)に対してフィットネスクラブ側が提供しているものが合わない状態を言います。
よくあるのは、
ダイエットのためや腰痛予防のためにと勧められたエクササイズを行っていたがあまり改善されない、または怪我をしたといったものです。
これは少数の方がなっているわけではなく、多数の方が陥っている(または気づいていない)と思われます。
なぜこのような状態になってしまうかというと、
フィットネスクラブでは、この目的にはこのエクササイズといったマニュアル的なものがあります。
おそらく業務の効率を図るためだとは思いますが、体の状態を見ずに提供されるエクササイズにはミスマッチが多く発生します。
例えば、
自転車のタイヤの空気が抜けていて自転車屋さんで空気を入れてもらう場合、
丁寧な自転車屋さんであれば、空気が抜けてしまっていた原因を探してくれますが、そうでない自転車屋さんでは空気を入れて終わりではないでしょうか。
仮にパンクして入ればその場で空気の漏れに気づくかもしれませんが、
人間の場合、原因や不調に対して間違ったエクササイズを提供されてもすぐには影響が出ず、時間差で出てきます。
もちろん提供した側は気づきません。
フィットネスクラブでの多くは、このように
体の状態を把握せずにトレーニングプログラムやエクササイズを行っていることが問題で、そこに気づかずに行うことが結果が出ない、不調になるといった結果に繋がってきます。
フィットネスクラブでの初心者の退会理由はほぼこれです。
このようなミスマッチを防ぐために
スポーツの指導ではよくパフォーマンスピラミッドといったものが使われます。
(この概念に関しては相互に影響し合うので、ピラミッド構造ではないのですが、わかりやすいのでこちらを使用します)
これは何かというと、
ピラミッドのように下から土台になっており
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/ 技術 \
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/ 筋出力・パワー \
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/ 体力・基礎身体能力 \
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下の層の能力が低ければ、上の階層での能力の伸びは期待できず、過度なトレーニングは許容範囲を超えてしまい怪我やオーバーワークに繋がってしまうというものです。
フィットネスクラブでいうと
マラソン大会に出ていい成績を残したいので効率的な走り方のコツを学ぶのは”スキル”です。
42km走れるだけの筋持久力をつけるのは”筋出力・パワー”になります。
怪我をしないための正しい体の使い方や姿勢、体本来の機能を発揮するのは”体力・基礎身体能力”になります。
多くの人が上の表で言う中段からトレーニングを開始するので、結果が出なかったり、怪我を重ねてしまったりしています。
フィットネス初心者の人でマシンを最初にガンガンさせられるのはまさにこの状態です。
まずは下段の”体力・基礎身体能力”をまずは把握し、そこを改善するところからトレーニングを始めればミスマッチは防げると思います。
そして、そのような体を専門的に見てもらえるのはしっかりと知識のあるトレーナーに見てもらうのが一番。
車を車検に出すように、自分の体も一度しっかり見てもらってはどうでしょう。